日本春蘭
福の光(ふくのひかり)  

朱金色花
 唇弁以外の花弁がすべて緑以外の色がのるもの。たいていは、栽培の条件で緑色が強くなる。
   赤花:赤系(朱、赤、朱金色など)  万寿(まんじゅ)・紅陽(こうよう)・光琳(こうりん)他黄花:(黄色の花・緑に出やすい)
黄抱(きほう)他`
素心(そしん)
   白花(はっか)  翠苑  茎や唇弁に出る赤斑が一切出ないものを指す。必ずしも白い花ではなく、他の花弁は黄緑色が普通である。野外でも時折見つかる。
   縞花  唇弁以外の花に葉に出るような縞が出るもの。多くの場合、葉にも縞が出るので、柄物として扱われるものもある。花物として優れたものは少ない。その中で、大虹(おおにじ)は、よく咲いたものは朱金・紅・紫などの色が入り交じった縞が出る名花として有名である。
   覆輪花  唇弁以外の花に葉に出るような覆輪が出るもの。多くの場合、葉に覆輪が出るものは花にも覆輪が出るので、柄物として扱われるものも多い。その中で、花形に優れた帝冠(ていかん)・雪月花(せつげつか)などが有名である。その他、特殊な芸を持つものとして、朱金色の覆輪を出す日輪(にちりん)、白の覆輪の弁に紫を乗せる南紀(なんき)なども名花として知られる。
   奇種  何等かの形で異常な形の花をつけるもの。
胡蝶咲き:唇弁の両側の外弁の下半分が唇弁化したもの。
越後獅子(えちごじし)・胡蝶の舞(こちょうのまい)他八重咲き:多数の花弁が重なるようにつくもの、特に花弁的なものと唇弁的なものが交じるものを指す。牡丹咲きとも。
御国の花(みくにのはな)、鯨波(かちどき)他菊咲き:花弁のみが円周に配列するもの、八重咲きを含む
六歌仙(ろっかせん)、東菊(あずまぎく)他段咲き:常に複数花をつけるもの
高嶺の花(たかねのはな)他兜咲き:副弁先端に兜をつけるもの、中国春蘭では当然の形質だが、日本春蘭では変わり咲き扱いである。
兜の誉(かぶとのほまれ)
   柄物  いわゆる斑入りの葉を持つものなど、葉姿を楽しむもの。
   虎斑  葉の途中が何カ所か分断されるように色が変わっているもの。
輪波の花(わなみのはな)、守門山(すもんざん)、安積猛虎(あさかもうこ)等はいずれも昭和初期に発見された名品である。
   縞・中斑  葉の軸にそう方向に色の違う縞模様を生じるものを縞、主軸に沿って内側だけが色変わりになるものを中斑と呼ぶ。中間的なものもある。
鳳凰殿(ほうおうでん)、常盤の松(ときわのまつ)他
   覆輪  葉の周辺に沿って色が変わっているもの。花にも同じ柄が出る場合が多いので、花物として評価を受けるものもある。最初に発見された物でもある。
月桂冠(げっけいかん・明治30年に命名)、帝冠他
   蛇皮  葉全体が広く薄い色で、濃い色の模様がうろこ状に入るもの。
群千鳥(むれちどり)他
     
中国春蘭
古いものは二百年以上も栽培され続けているが、現在も新しい品種が命名されてもいる。
梅弁棒心に兜があり、三弁の幅が広いものである。三弁は先が丸く、平肩か三角に決まり、棒心は寄り添って、全体として梅の花を思わせるような姿のものがよいとされる。宋梅(そうばい)・西神梅(せいしんばい)・老十円(ろうじゅうえん)・萬字(まんじ)・翠桃(すいとう)など荷花弁花弁の幅は広いが、兜をもたないものをこう呼ぶ。花弁は楕円形で幅広く、花全体が抱えるように丸まって、蓮の花を思わせるような姿のものを良しとする。大富貴(だいふうき)・翠蓋(すいがい)など水仙弁梅弁と同じく棒芯に兜をかけるが、花弁が細長く、やや抱えるような形で咲くもの。竜字(りゅうじ)・汪字(おうじ)・翠一品(すいいっぴん)など。素心唇弁や花弁に出る赤い斑紋が全く出ないもの。楊氏素(ようしそ)・老文団素(ろうぶんだんそ)・王氏素(おうしそ)など奇種花の型変わりである。八重咲きの余胡蝶(よこちょう)・緑雲(りょくうん)、側弁下部が舌化する胡蝶咲きの素蝶(そちょう)・笑蝶(しょうちょう)、二つの花が背中合わせになった形の四喜蝶(しきちょう)、棒心が舌化する蘂蝶(ずいちょう)などがある。
この中で、宋梅・萬字・老十円・竜字を四天王と言う。
葉芸品 中国春蘭では葉の模様を楽しむ柄物はないが、日本で出現した縞葉のものに軍旗(ぐんき)と命名したものが日本春蘭の柄物と一緒に扱われている。評価はかなり高い。
 野生のランの仲間です。落葉樹林の林床に自生します。盗掘されることが多く、2010年現在では個体数を大きく減らしています。
  
草丈20cm前後の多年草です。
葉は線形で幅1cm前後、長さ30cm前後です。
まだ肌寒い早春の早い時期に高さ20cm前後の花茎を立てて、幅5cm前後の淡緑黄色の花をひとつつけます。花は、春まで咲いています。
 日本各地から中国大陸に分布します。
多摩丘陵では、落葉樹林の林床に時々見られますが、2010年現在では盗掘によって個体数を大きく減らしていて、なかなか出会えなくなってしまっています。
 花はテンプラや、茹でてお浸し等にして食用にされます。
また、塩漬けにした花をお茶のように湯に入れるとよい香りがあり、ラン茶として飲用します。
乾燥させた根を粉末にしたものを、ひび、あかぎれなどに使用すると効果があるとされています。
花暦